「リフティングなんてやっても、試合では使わない。」
そんな意見を聞くことがあります。確かに、試合中に何十回もリフティングをする場面はありません。それでも私は、リフティングには大きな意味があると考えています。
リフティングの意味について、賛否両論
まず、両方の意見を整理します。
「意味がない」とされる理由
- 試合で連続リフティングをする場面はほとんどない
- 実戦的な判断力とは別のスキルである
- リフティングが上手くても、試合で活躍できるとは限らない
「意味がある」とされる理由
- ボールタッチの感覚が磨かれる
- 集中力を養う練習になる
- 足の様々な部位でボールを扱う感覚が身につく
賛否がある中で、私自身の考えをお伝えします。
上達する上で絶対に必要だと思う理由
25年以上指導してきた立場から、個人的にはリフティングは上達する上で絶対に必要だと思っています。
理由はいくつかあります。
無意識のボールタッチが身につく
リフティングを繰り返すことで、ボールタッチが体に染みつきます。試合中、いちいち「ここに当てよう」と考えなくても、自然に足がボールを捉えられるようになる。この無意識の感覚は、リフティング以外ではなかなか身につきません。
集中力が伸びる
リフティングは、少しでも意識が逸れると失敗します。回数を追いかける中で、集中し続ける力が養われます。
ボールフィーリングが身につく
ボールの重さ、弾み方、足への当たり方。感覚として身につくものが、実際のプレーの土台になります。
筋力と体力がつく
地味に感じるかもしれませんが、リフティングを続けることで、足腰の筋力や体力も自然と鍛えられます。
絶対に必要ではないが、乗り越えたいスキル
ただし、誤解してほしくないことがあります。
リフティングができなければサッカーが上手くならない、というわけではありません。上達するタイミングは子どもによって様々です。無理強いしても、意味はないと思っています。
それでも、私の中では「乗り越えたいスキル」として位置づけています。
必須ではないけれど、乗り越えられれば大きな力になる。そういうスキルだと考えています。
目安は「学年×10」
リフティングの回数目標について、よく質問されます。
私が目安にしているのは「学年×10」という考え方です。
1年生なら10回、3年生なら30回、6年生なら60回。この計算式を、一つの目安として使っています。
もちろん、これは絶対的な基準ではありません。個人差は大きくあります。でも、漠然と「たくさんできればいい」と考えるより、こういう具体的な目安があると、子ども自身が目標を持ちやすくなります。
達成できたら、次の学年の数字を目指す。その積み重ねが、無理のない成長曲線になっていくと感じています。
リフティングを取り入れる時の考え方
リフティングを自主練に取り入れる時、意識してほしいことがあります。
回数を追い求めることが目的にならないようにすることです。リフティングそのものが目的ではなく、それによって養われる感覚や集中力が本当の目的です。
数字にこだわりすぎて、子どもがプレッシャーを感じるようであれば、一度立ち止まってみてください。
まとめ
リフティングには賛否がありますが、私自身は上達する上で絶対に必要なスキルだと考えています。無意識のボールタッチ、集中力、ボールフィーリング、筋力と体力。得られるものは多くあります。
ただし、絶対に必要というわけではなく、無理強いしても意味はありません。乗り越えたいスキルとして、子どものペースで取り組んでほしいと思っています。
目安は「学年×10」。この数字を一つの指標にしながら、子ども自身が目標を持って取り組めるようにサポートしてあげてください。
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