なぜ親は試合後に厳しく言ってしまうのか?|ジュニアサッカーで起きやすい“親の本音”

親のサポート術

「怒りたくて言っているわけじゃない」

試合後の帰り道。

「もっと走れたんじゃない?」
「なんであそこで打たなかったの?」
「今日は消極的だったな」

そんな言葉を、
つい口にしてしまったことはないでしょうか。

でも実際は、
子どもを傷つけたくて言っている親は、
ほとんどいません。

むしろ、

  • 頑張ってほしい
  • 成長してほしい
  • 悔しい思いをしてほしくない

そう思っているからこそ、
言葉が強くなってしまう。

ジュニアサッカーの現場では、
この“親の葛藤”をよく見かけます。

前回の記事
「試合後のNG声かけ7選」では、
子どもが傷つきやすい言葉について解説しました。

今回はその続きとして、

「なぜ親は試合後に厳しく言ってしまうのか?」

という“親側の心理”に焦点を当てていきます。

責めるためではなく、
親自身が少しラクになるための記事です。


親だって、試合を本気で戦っている

子どもが試合に出る日。

親も実は、
かなり感情を使っています。

  • 朝早くから準備
  • 送迎
  • 応援
  • お弁当
  • スケジュール調整

気づけば、
生活の多くがサッカー中心になる家庭も少なくありません。

だからこそ、
子どもが悔しそうにしていると、
親まで苦しくなる。

これは自然なことです。

実際、海外のジュニアスポーツの保護者向け記事でも、
親の感情コントロールの重要性がよく語られています。 


「期待」が大きいほど、言葉は強くなる

特に多いのが、

「この子ならもっとできる」

という期待です。

  • 練習ではできていた
  • 最近伸びてきた
  • 今日は活躍できると思った

だからこそ、
ミスを見ると苦しくなる。

そして、

「もったいない」

という感情が、
つい“ダメ出し”として出てしまうのです。

でも子どもからすると、
試合直後はすでに頭の中で反省しています。

そこにさらに言葉が重なると、

  • 否定された
  • 認めてもらえなかった
  • 結果で評価された

と感じやすくなります。

試合後の声かけでは、
「結果」より「過程」を認めることが大切だと、多くの育成記事でも紹介されています。 


実は、親自身も“悔しい”

ここは意外と語られません。

でも、
保護者の本音としてかなり大きいです。

例えば、

  • ベンチだった
  • ミスで失点した
  • 負けた
  • 活躍できなかった

そんな姿を見ると、
親自身も悔しくなる。

特に、
一生懸命やっている姿を知っているほど、
感情移入は強くなります。

だから試合後の車内では、

  • 子どもは落ち込んでいる
  • 親もモヤモヤしている

という状態になりやすい。

ここで“正論”がぶつかると、
親子関係がギクシャクしやすくなります。


「ちゃんと育てなきゃ」がプレッシャーになる

ジュニアサッカーでは、
SNSやYouTubeで多くの情報が流れています。

  • 自主練が大事
  • 声かけが大事
  • 食事が大事
  • メンタルが大事

情報が増えたことで、

「親がちゃんとしなきゃ」

というプレッシャーを感じる人も増えています。

すると、

  • 教えなきゃ
  • 修正しなきゃ
  • 反省させなきゃ

となりやすい。

でも本来、
親は“監督”ではありません。

特に試合直後は、
技術指導よりも、
安心感を作る役割の方が大きいことがあります。

「家だけは安心できる場所に」という考え方は、育成年代のサポート論でもよく語られています。 


「言わない=放置」ではない

ここは誤解されやすいです。

試合後に厳しく言わないと、

  • 甘やかしている
  • 成長しない
  • 負け癖がつく

と不安になる親もいます。

でも、
試合直後に必要なのは、
“修正”ではなく“整理”のことも多いです。

特にジュニア年代は、
感情が落ち着いてからの方が、
話を受け取りやすい。

実際、試合後すぐは
「技術や戦術の話をしない」
ことを推奨する記事も増えています。 


指導現場でよく見る「伸びる親」の共通点

長く子どもを見ていると、
伸びる選手の親には共通点があります。

それは、

“結果”より“姿勢”を見ていること。

例えば、

  • ミスしても挑戦を認める
  • 出場時間だけで評価しない
  • 負けた後も態度が変わらない

こういう家庭の子は、
失敗を恐れにくい。

逆に、
結果だけで評価され続けると、
「ミスしないプレー」を選びやすくなります。

これは、
ジュニア年代ではかなり大きな差になります。


じゃあ、親はどうすればいい?

完璧な声かけをする必要はありません。

まず大切なのは、

「自分も感情的になっている」

と気づくこと。

そのうえで、

  • 試合直後は分析しない
  • まずは労う
  • 子どもの話を待つ
  • 良かった場面を1つだけ伝える

これだけでも、
親子の空気はかなり変わります。

例えば、

  • 「最後まで走ってたね」
  • 「悔しかったな」
  • 「今日は疲れたね」

それくらいで十分な日もあります。


試合後、親に必要なのは“正解”より“安心感”

子どもの成長を願うからこそ、
親は悩みます。

時には、
言い過ぎてしまう日もある。

でも、
大切なのは完璧な声かけではありません。

子どもにとって、

「失敗しても帰れる場所」

であること。

それが、
長くサッカーを楽しめる土台になることがあります。

試合後、
つい何か言いたくなった時は、

「かっこよかったよ」

「楽しかった?」

「頑張ったね」

など、伝える言葉を決めておくのも一つの方法かもしれません。

【この記事を書いた人】

ぽこちパパ|Junior Football Base運営者

ジュニアサッカー指導歴25年以上。ブラジル・サンパウロでのサッカースクール設立・運営、Jリーグクラブスクールでの指導、女子チームや発達支援現場での活動を経験。現在はNPO法人を運営し、保護者支援や発達支援にも携わっています。

▶ぽこちパパのプロフィール
https://juniorfootballbase.com/profile/

▼関連記事はこちら

試合に出られない子への接し方|保護者ができる本当のサポート

試合に出られない子への接し方|保護者ができる本当のサポート
サッカーを頑張っている我が子が試合に出られない。ベンチに座ったまま試合が終わる姿を見るのは、子ども以上に親もつらいもので…

試合後のNG声かけ7選|ジュニアサッカーで子どもの心を傷つける親の言葉

試合に出られない子への接し方|保護者ができる本当のサポート
サッカーを頑張っている我が子が試合に出られない。ベンチに座ったまま試合が終わる姿を見るのは、子ども以上に親もつらいもので…

ぽこちパパのやってきたこと

ぽこちパパのやってきたこと
このブログを書こうと思ったきっかけは、長年子どもたちと関わる中で、たくさんの「なぜ?」を感じてきたからです。⸻ぽこちパパ…

コメント

タイトルとURLをコピーしました