「目標を持てばやる気が出る。」
そう言われます。確かにそうです。でも、目標の設定の仕方を間違えると、やる気が出るどころか、自信を失うきっかけになることがあります。
息子の経験から、目標設定について感じていることをお伝えします。
続く目標設定として、一般的に言われること
まず、よく言われる考え方を整理します。
SMARTな目標を立てる
具体的で、測定可能で、達成可能で、関連性があり、期限がある目標が続きやすいとされています。
小さな目標から積み上げる
大きな目標を小さく分解して、一つずつ達成することでモチベーションが維持されると言われています。
目標を見える場所に貼る
紙に書いて貼り出すことで、意識し続けられるとされています。
達成した時のご褒美を決める
達成後の喜びを想像することが、続けるモチベーションになると言われています。
これらは一理あります。ただ、息子の経験は、目標設定の難しさをリアルに教えてくれました。
プロに最も近い人からの言葉
息子が4年生の頃のことです。
サッカー仲間が開催している、山を2つ越えた地区の地域交流フットサルに参加しました。そこで、プロを目指しているJ下部出身の大学生と仲良くなりました。
その大学生から言われた言葉がありました。
「まずはリフティング1000回を目指す。それができたら次の目標を上げるよ。」
私はラッキーだと思いました。プロに最も近い人が「これが必要だ」と言えば、息子は絶対にやる気になる、と思ったからです。
やる気に満ちて始め、程なく止まった
息子は、やる気に満ちて自主練を始めました。
でも、程なくして止まりました。
なぜか。1000回という数字が、遠すぎたんだと思います。
やりたい気持ちはある。でも、できない。その繰り返しが続いた時、子どもの中で何かが起きます。
やりたくてもできない悔しさ。プロになれないかもしれないというプレッシャー。そして自己肯定感の低下。
1000回という目標が、モチベーションではなく重荷になってしまったのだと思います。
ちょうどいい数字が、やる気につながる
この経験から感じていることがあります。
目標の数字は、ちょうどいい設定であることが大切です。
高すぎる目標は、達成できない自分を責める材料になってしまいます。低すぎる目標は、達成した時の喜びが薄い。その子の今の実力から、少し頑張れば届く数字が、続ける力になります。
目標は自分で決めるのがいい
もう一つ、感じていることがあります。
プロに最も近い大学生が言った言葉だから、価値があると思いました。実際、そのおかげでやる気になりました。
でも、本人にとっての「ちょうどいい数字」は、外から決めることが難しい。1000回という数字が大学生にとって適切でも、今の息子にとっては別の話でした。
目標設定は、概念や規模感がイメージできるようになったら、本人が自分で決めるのがいいと思っています。
「10回できるようになったら次は20回」「今日より1回多くできたら成功」。その判断軸を、子ども自身が持てるようになることが大切です。
誰かに決めてもらった目標より、自分で決めた目標の方が、責任感も達成感も大きくなります。
大人の言葉の影響力
今回の経験で、もう一つ感じたことがあります。
プロに最も近い人からの言葉は、それだけで力を持ちます。だからこそ、その言葉の重さには責任が伴います。
「1000回を目指せ」という言葉は、大学生にとっては励ましのつもりだったはずです。でも、受け取る側の子どもの状況によっては、プレッシャーになることがあります。
目標を与える側も、相手の今の状態を見ながら言葉を選ぶことが大切です。
まとめ
目標設定は、やる気の源になることもあれば、自信を失う原因になることもあります。
息子が「リフティング1000回」という目標でやる気になり、程なく止まった経験は、目標の大きさがいかに重要かを教えてくれました。
ちょうどいい数字を設定すること。そして、概念や規模感がイメージできるようになったら、本人が自分で決めること。その積み重ねが、続く目標設定につながっていきます。
お子さんに目標を与えるなら、その子の今の実力から少し頑張れば届く数字から始めてみてください。小さな達成感の積み重ねが、次の目標への意欲につながっていきます。
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