試合の振り返りや練習の記録をつけることは、上達に役立つと言われています。でも、記録を続けられる子とそうでない子の違いは、ノートの使い方より、もっと手前にある気がしています。
記録をつけることの一般的な効果
まず、よく言われる効果を整理します。
客観的に自分を見られるようになる
書くことで、感覚だけでなく言葉として自分のプレーを整理できます。
成長の軌跡が見える
過去のノートを見返した時、どれだけ成長したかが分かり、自信につながります。
課題が明確になる
漠然と感じていたことを言葉にすることで、次に取り組むべきことが見えやすくなります。
継続の習慣が身につく
毎試合、毎練習後に書く習慣が、他の習慣化にもつながるとされています。
これらは間違っていません。ただ、実際に記録が機能するかどうかは、また別の話でした。
サッカーノートを取り入れた時のこと
2年前、あるコーチの提案で、チームにサッカーノートを取り入れました。
「何を書いてもいいよ。落書きでも、夢でも、振り返りでも。」
そう伝えました。毎試合後に書いた人は回収する、ということだけ伝えていました。
結果として、息子は一度も書きませんでした。
書いてきたのは、女の子だけでした。
強制していなかったとはいえ、息子にとっては必要性を感じられなかったのだと思います。
数ヶ月前の試合を覚えていなかった
それから1年ほど経った頃、息子と話をしている時のことです。
数ヶ月前の自分の試合を振り返る話になりました。しかし、息子はその試合の内容をほとんど覚えていませんでした。
その時、自分から言いました。
「ノートつければよかったじゃん。」
すると息子は、ノートをつけ始めました。
誰かに言われて始めたのではなく、自分の中で「必要だ」と感じたタイミングが来た。そこが大きかったのだと思います。
パパノートも始めたが
息子だけにやらせるのではなく、自分も一緒にやろうと思いました。
息子の試合を見ている親コーチとして、自分もノートをつけ始めました。いわば「パパノート」です。
息子は今も続けています。
自分は、途中で忘れました。
意識が人を変える、とは言いますが、自分自身がそれを証明してしまいました(笑)。
強制しても書かない、必要性を感じれば書く
この経験から、記録をつけることについて感じていることがあります。
ノートを渡して「書きなさい」と言っても、本人が必要性を感じていなければ続きません。息子は1年間、一度も書きませんでした。
でも、自分の中で「あの試合何だったっけ」という瞬間が来た時、自然と書き始めました。
記録をつけることの効果は、確かにあります。でもその効果を実感できるのは、本人が必要性を感じてからです。その前に強制しても、形だけになってしまうことが多いと思っています。
記録が生きる条件
記録が本当に機能するには、いくつかの条件があると感じています。
本人が必要性を感じていること
誰かに言われたからではなく、自分で「残しておきたい」と思えているかどうかが、続くかどうかの分かれ目です。
形式にこだわらないこと
落書きでも、一言でも、構わない。完璧な振り返りを求めすぎると、書くこと自体が重くなります。
見返す機会を作ること
書いて終わりにせず、定期的に見返す時間があると、記録の意味が生まれます。
まとめ
サッカーノートを取り入れた時、息子は1年間一度も書きませんでした。でも、自分で必要性に気づいた時、自然と書き始めました。今も続けています。
一方でパパノートを一緒に始めた自分は、途中で忘れました。意識が人を変えるとはよく言いますが、その意識を持ち続けることがいかに難しいかも、身をもって証明しました。
お子さんに記録をつけさせたいなら、ノートを渡して終わりにするより、本人が必要性を感じるきっかけを待つことが大切です。「あの試合どんなだったっけ」という瞬間が来た時、そっとノートを差し出してみてください。
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