試合後のNG声かけ7選|ジュニアサッカーで子どもの心を傷つける親の言葉

親のサポート術

「なんで決められなかったの?」

「もっと走れたでしょ」

そんな言葉を、試合後についかけてしまったことはありませんか。

子どもを傷つけたくて言っている親は、ほとんどいません。

でも、指導現場で多くの子どもたちを見ていると、試合直後の言葉によって、自信をなくしてしまう子がいます。

この記事では、試合後によくあるNGな声かけと、代わりに使える言葉を整理しました。

「ほめる」と「認める」は、別のものです

国立教育政策研究所は、教員向けに公開している生徒指導リーフの中で、結果だけを漠然と評価する「ほめる」と、具体的な行動や達成度に目を向ける「認める」を区別しています。

そして、後者の「認める」の方が、子どもの自己有用感を育てるとしています。

「今日はダメだったな」

これは、結果だけを見た「評価」です。

「最後まで諦めずに戻ってたね」

これは、具体的な行動を見た「認める」言葉です。

同じ一言でも、子どもへの届き方はまったく違います。

以下の7つは、指導現場で実際によく見かけるNGな声かけです。

自分自身、言ってしまった経験があるものも含まれています。

NG① 「なんで決められなかったの?」

子どもは、外した瞬間から何度も頭の中で繰り返しています。

そこに原因追及が重なると、結果でしか評価されていない、と感じやすくなります。

OK:「最後まで狙ってたね」

NG② 「もっと走れたでしょ」

疲れていたのかもしれません。

緊張していたのかもしれません。

努力そのものを否定されると、自己肯定感が下がりやすくなります。

OK:「暑い中よく走ったね」

NG③ 「○○くんはできてたよ?」

比較は、一瞬で子どもの心を閉じます。

特にジュニア年代は、仲間との比較に敏感です。

比較するなら、昨日の本人です。

OK:「前より声出てたね」

NG④ 「だから言ったじゃん」

試合前のアドバイスを、答え合わせのように使ってしまう言葉です。

子どもは、試合後に親と話したくなくなります。

OK:「自分ではどう見えた?」

NG⑤ 帰りの車で反省会を始める

動きが悪かった。

判断が遅かった。

車の中が、試合レビュー会場になります。

子どもにとっては、逃げ場がありません。

OK:あえてサッカーの話をしない

NG⑥ 「コーチ、わかってないよね」

味方のつもりでも、これは危険です。

他責思考が育ちやすくなります。

OK:「どうしたら次はチャンス増えそう?」

NG⑦ 無視・不機嫌になる

負けたあと、親まで機嫌が悪くなる。

これも子どもには強く伝わります。

OK:「おつかれ」「今日は疲れたね」

お盆明けの練習で、自分にも同じことが起きました

これは他人事ではありません。

お盆明けの初練習でのことです。

みんな久しぶりの練習で、動きが重い。

見ていて、つい口にしました。

「今日の出来は、いつもの50%だな」

嘘はつきたくありませんでした。

できていないプレーを基準にしてほしくない、という気持ちもありました。

だから、事実として伝えたつもりでした。

でも、言い方はもっと選べたはずです。

うまくいったプレーを1つ選ぶこともできました。

久しぶりで身体が重い中でも、声を出せていた子はいたはずです。

次につながるという意味では、楽しかった、と思える印象で終える方がよかった。

今、そう思っています。

事実と、伝え方は別のものです

正直な評価をすることと、厳しい言い方をすることは、同じではありません。

「50%だったな」という事実は、変えなくてもよかったと思います。

変えられたのは、その伝え方と、最後に何を見せて終えるかでした。

指導者としても、親としても、ここは何度もつまずくところです。

自分にできることは、次はもう少し良い言葉を選ぶこと、それだけです。

今日から試せる3つのこと

1. 口に出す前に、一度だけ問う

「これは結果の話か、過程の話か」

それだけで、選ぶ言葉が変わります。

2. NGワードの代わりを、1つだけ用意しておく

7つ全部を変える必要はありません。

自分が言いがちな1つだけ、言い換えを決めておきます。

3. 練習の日にも、同じ意識を持つ

試合後だけではありません。

日々の練習も、同じです。

その一言は、誰のための言葉でしょうか

子どもへの一言を選ぶ時、それは子どものための言葉でしょうか。

それとも、自分の中の焦りやもどかしさを、言葉にしているだけでしょうか。

一度、考えてみてほしいと思います。

よくある質問

Q. きょうだいがいる場合、声かけを変えた方がいいですか。

基本の考え方は同じで大丈夫です。

ただ、受け止め方は子どもによって違います。

言葉の強さや量は、その子に合わせて調整してみてください。

Q. コーチ自身がNGワードを使ってしまうこともありますか。

あります。

指導者も人間なので、感情が先に出ることはあります。

大切なのは、気づいた時に修正できるかどうかです。

Q. 子どもの方から「はっきり言ってほしい」と言われたら、どうすればいいですか。

その場合は、事実をそのまま伝えて大丈夫です。

ただ、事実と一緒に、良かった部分も1つ添えてみてください。

まとめ

試合後の言葉は、子どもの中に長く残ります。

「ほめる」ではなく「認める」。

結果ではなく、具体的な行動に目を向けるだけで、伝わり方は変わります。

自分自身、お盆明けの練習で「50%だな」と言ってしまった経験があります。

事実は変えなくてよかった。

変えられたのは、伝え方でした。

今日、もし何か言いたくなったら、まず「おつかれ」の一言から始めてみてください。

子どもにとって、試合や練習の後が「安心して帰れる時間」になること。

それが、長くサッカーを楽しむための土台になります。

【この記事を書いた人】

ぽこちパパ|Junior Football Base運営者

ジュニアサッカー指導歴25年以上。ブラジル・サンパウロでのサッカースクール設立・運営、Jリーグクラブスクールでの指導、女子チームや発達支援現場での活動を経験。現在はNPO法人を運営し、保護者支援や発達支援にも携わっています。

▶ぽこちパパのプロフィール
https://juniorfootballbase.com/profile/

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