「最近、サッカーに行きたくないと言うんだよね。」
ある日、パパ友からそんな相談を受けました。
その子は年長で、これまで楽しそうにサッカーへ通っていました。しかし最近は練習の日になると表情が曇り、「行きたくない」と口にするようになったそうです。
後日、久しぶりにそのチームの練習を見る機会がありました。すると、子ども自身に問題があるというよりも、大人が気づきにくい環境面の要因があるように感じました。
この記事では、そのとき私が感じたことや、保護者として考えたいポイントを体験談としてお伝えします。
年長の子どもがサッカーに行きたくないと言い出した
パパ友の話を聞いたとき、最初はよくある気分の波なのかなと思いました。
年長くらいの子どもは、
- 眠い
- 疲れている
- 他の遊びをしたい
- なんとなく気分が乗らない
という理由で習い事を嫌がることもあります。
しかし話を聞く限り、一時的なものではなさそうでした。
以前は楽しみにしていたサッカーなのに、練習日が近づくと表情が曇る。
親としては心配になりますよね。
そこで後日、私自身が久しぶりにそのチームの練習を見学してみました。
練習を見て感じた「言葉が届いていない」問題
実際に練習を見ていて感じたのは、コーチの指導内容が年長の子どもたちには少し難しく見えたことです。
もちろんコーチは一生懸命です。
子どもたちを上達させたい気持ちも伝わってきました。
しかし、
「こっちに運ぶんだよ」
「ゴールの中のコーンを狙って」
「そうじゃなくて…」
といった言葉が繰り返し使われていました。
サッカー経験者からすると当たり前の言葉かもしれません。
しかし年長の子どもたちにとっては、その意図まで理解するのは簡単ではありません。
実際、その子は言われたことを聞こうとしていました。
やろうともしていました。
でも、うまくできない。
だから余計に悩んでいるように見えたのです。
子どもは真面目だからこそ苦しくなることがある
私が思うに、その子には決して問題行動があるわけではありませんでした。
むしろ逆です。
- 周りを見ようとしている
- コーチの話を聞こうとしている
- 言われたことに挑戦している
だからこそ苦しそうでした。
年長の子どもは、大人が思う以上に真面目です。
「できないなら気にしなければいい」
という考え方はまだ難しい場合があります。
頑張っているのにうまくいかない。
その状態が続くと、
「サッカーが嫌」
ではなく、
「失敗するのが嫌」
になってしまうことがあります。
子どもの表情は多くを語っている
その日の練習で特に印象に残ったのは表情でした。
明らかに悩んでいる顔をしていたのです。
もちろん子どもは言葉で上手に説明できません。
「何が嫌なの?」
と聞いても、
「わからない」
と答えることもあります。
しかし、
- 楽しそうに笑っているか
- ボールを追いかけているか
- 自分からチャレンジしているか
を見ると、ある程度の状態は伝わってきます。
残念ながら、コーチがその変化に気づけないことは珍しくありません。
なぜならコーチは複数の子どもを見ているからです。
また、子どもの発達段階について専門的に学んでいるわけではないケースもあります。
これは責めるべきことではなく、ジュニアサッカーではよくある現実だと思います。
保護者はコーチをリスペクトしすぎていないか
もうひとつ感じたことがあります。
それは保護者側の遠慮です。
ジュニアサッカーの多くは、コーチがボランティアで活動しています。
そのため保護者は、
「文句を言ってはいけない」
「感謝しなければいけない」
と思いがちです。
もちろん感謝は大切です。
私もそう思います。
しかし、それと子どもの様子を伝えることは別の話です。
例えば、
- 最近少し自信をなくしている
- 練習を嫌がるようになった
- プレッシャーを感じているようだ
という情報を共有することは、決してクレームではありません。
むしろ子どもを理解するための大切な情報交換です。
ジュニアサッカーはコーチのためでも、保護者のためでもありません。
主役は子どもです。
だからこそ、大人同士が協力して環境を整えることが大切だと思います。
私が実際にやったこと
その後、私はパパ友にひとつだけ伝えました。
「できないことより、できていることをたくさん伝えてあげて。」
ということです。
実際にその子を見ると、
- 話を聞いている
- 頑張っている
- 挑戦している
- あきらめていない
良いところがたくさんありました。
だから私は練習後、
「最後まで頑張ってたね」
「ちゃんと話聞いてたね」
「チャレンジしてたね」
と伝えました。
もちろん嘘は言いません。
できていないことを無理に褒める必要はありません。
でも、できていることは本当にたくさんあります。
年長の子どもにとっては、
「上手だった」
よりも、
「頑張っていたね」
のほうが心に残ることもあります。
実際、少しずつ表情も柔らかくなっていきました。
まとめ
年長の子どもが「サッカー行きたくない」と言い出したとき、必ずしもサッカーそのものが嫌になったとは限りません。
今回の体験を通して感じたのは、
- 子どもは大人が思う以上に真面目
- 難しい指導がプレッシャーになることがある
- 表情の変化は大切なサイン
- 保護者とコーチの情報共有は重要
- できないことより、できていることに目を向けたい
ということでした。
ジュニアサッカーでは上達も大切ですが、それ以上に「楽しい」と感じられることが長く続ける力になります。
もしお子さんがサッカーを嫌がるようになったら、まずは技術や結果ではなく、その表情や気持ちに目を向けてみてはいかがでしょうか。
きっとそこに、大人が見落としていたヒントが隠れているはずです。
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