「サッカーを辞めて、別のスポーツをやりたい。」
そう言われた時、親御さんはどう感じるでしょうか。せっかくここまで続けてきたのに、という気持ちになる方も多いと思います。
でも、スポーツを変えることは、決して後退ではありません。
私自身の経験と、25年以上の指導現場で見てきたことから、スポーツを変える時に親御さんが知っておきたいことをお伝えします。
高校入学時、仲間と別々の道を選んだ
高校に入学した時、中学からのサッカー仲間と一緒にサッカー部の体験に行きました。
しかし、走らされてばかりの練習が続き、仲間のうち二人は途中でやめてしまいました。一人はアメフト部へ、もう一人はハンド部へ。私はサッカー部に残りました。
その後、それぞれが選んだ部活でやりきりました。全国大会に進んだ仲間もいます。
サッカーを離れたことで、その仲間の可能性が消えたわけではありませんでした。むしろ、自分に合った場所を見つけたことで、大きく花開いた。そう感じています。
自分で決めたかどうかが、全てを変える
ただ、一つだけ大切なことがあります。
それは、誰が決めたか、です。
あの時、仲間たちは自分でサッカー部をやめる選択をしました。親に言われたわけでも、誰かに勧められたわけでもない。自分の感覚で、次の場所を選びました。
指導現場でも同じことを感じています。野球からサッカーに来た子、サッカーから野球に移った子。どちらのケースも見てきました。新しいスポーツで楽しんでいる子、新しい出会いの中で成長している子。スポーツが変わっても、その子らしさは変わりません。
ただ、一つだけ気になることがあります。
親が決めた場合、本人がどこかモヤモヤしている様子を見たことがあります。続けていても、何か腑に落ちていない感じ。「やらされている」という空気が、プレーにも出ることがあります。
結果論かもしれません。でも、自分で決めることが、後悔につながらない一番の近道なのではないか、と思っています。
スポーツを変える時に親が意識したいこと
子ども自身の言葉を聞く
「やってみたい」という言葉が本人から出ているかどうか。親が「これが向いてそう」と先に決めてしまうのではなく、まず子どもの気持ちを確認することが大切です。
体験させてから決める
いきなり移籍を決めず、体験や見学から始めることをおすすめします。やってみて「やっぱり違う」と気づくことも、大切な経験です。
サッカーで得たものは消えない
サッカーで培った体力、判断力、チームワーク。これらは他のスポーツでも必ず活きます。サッカーをやってきた時間は、無駄にはなりません。
移った先でも、決めるのは本人
新しいスポーツに移った後も、続けるかどうかを決めるのは本人です。親が投資した気持ちを押し付けないよう、意識しておくと良いと思います。
まとめ
サッカーから他のスポーツへ移ることを、失敗だと思わないでください。大切なのは、どこで何をするかより、誰が決めたかです。
高校時代の仲間が別々の部活を選んで、それぞれの場所でやりきった姿を、今でも覚えています。自分で決めた道だから、最後まで走れた。そう思っています。
お子さんが「別のスポーツをやってみたい」と言ったなら、まず体験させてみてください。やってみて初めて分かることがあります。その経験そのものが、その子の財産になります。
指導現場で見てきた子どもたちも、スポーツを変えた先で新しい出会いや学びを得ていました。親が決めた道より、自分で選んだ道の方が、モヤモヤなく進めることが多いように感じています。
完璧な選択などありません。でも、自分で選んだ選択は、たとえ結果がどうであれ、本人の力になります。まずは「どうしたい?」と一言聞いてみることから始めてみてください。
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