我が子には成功してほしい。サッカーで活躍し、できれば上のレベルへ。親なら誰しも願うことです。では「成功する子」には、どんな共通点があるのか。技術、才能、努力、環境。いろいろ思い浮かぶと思います。
この記事では、25年以上たくさんの子どもを見てきた私が、「成功する子の共通点」について考えてきたことをお伝えします。先に言うと、たどり着いた答えは、多くの人が思い浮かべるものとは少し違いました。読み終える頃には、「成功」という言葉の見え方が変わっているはずです。
「成功する子の共通点」として、一般的に言われること
まず、よく挙げられる共通点を整理します。
努力を続けられる
コツコツ努力を積み重ねられる子が伸びる、とよく言われます。
負けず嫌いで向上心がある
悔しさをバネにできる、もっとうまくなりたいという気持ちが強い子、とされます。
自分で考えて動ける
指示待ちではなく、自分で判断し行動できる子が成功するとされます。
好きで、楽しんでいる
サッカーが好きで、楽しんでいる子が続き、伸びていくと言われます。
これらは、どれも本当だと思います。このサイトでも、「自分でやっているか」「楽しんで、考えているか」が伸びる子の共通点だと書いてきました。ただ、ここで一度立ち止まりたいのです。そもそも「成功」とは何なのか、という問いです。
そもそも、「成功」とは何か
「成功する子」と言うとき、多くの人はプロ選手になること、強豪チームのレギュラーになること、選抜に選ばれることを思い浮かべます。
でも、プロになれるのはほんの一握りです。もしそれだけが成功なら、ほとんどの子は「成功できなかった子」になってしまいます。
私は、そうは思いません。25年以上子どもたちを見てきて、成功の定義そのものが違うと感じています。
成功する子とは、自分で自分の人生を歩む子
私にとって、成功する子の共通点は、これに尽きます。
自分で、自分の人生を歩んでいること。
サッカーで飯を食う。サッカーを楽しんで続ける。あるいは、サッカーを辞める。どの道を選んでもいいのです。大切なのは、その選択を、自分で選び、自分で決めていること。
そして、たとえ後悔したとしても、自分で責任を持って生きていく。その姿勢がある子は、サッカーの結果がどうであれ、その先の人生で成功していくと思っています。
プロになった子だけが成功者ではありません。サッカーを辞めて別の道で輝いた教え子を、私は何人も見てきました。剣道、ダンス、勉強、それぞれの場所で。彼らに共通していたのは、自分で選んで、自分の足で歩いていたことでした。
なぜ「自分で歩む」ことが成功なのか
理由は、シンプルです。
サッカーは、いつか終わります。プロになっても、いつかは引退します。多くの子にとっては、もっと早く、サッカーが人生の中心ではなくなる時が来ます。
その時に残るのは、「自分で選んで生きる力」です。
親やコーチに言われるまま動いてきた子は、その支えがなくなった時に、どう進めばいいか分からなくなります。逆に、小さい頃から自分で選び、自分で決めてきた子は、サッカーが終わっても、自分の足で次の道を歩いていけます。
サッカーで身につけてほしいのは、実は技術以上に、この「自分で生きる力」なのだと思っています。それが身についた子は、サッカーの結果に関係なく、人生で成功していきます。
親にできること
「自分で自分の人生を歩む子」を育てるために、親にできることを整理します。
①選ばせる。決めさせる
小さなことでいいのです。今日の練習で何をするか、どのチームを選ぶか、続けるか辞めるか。先回りして決めず、子どもに選ばせてください。選ぶ経験の積み重ねが、自分で歩む力になります。
②選んだ結果を、尊重する
子どもの選択が、親の望みと違うこともあります。それでも、本人が選んだのなら尊重する。「あの時ああすればよかった」と親が蒸し返さないこと。選択を尊重される経験が、責任を持って生きる力を育てます。
③後悔も、経験として受け入れる
自分で選べば、後悔することもあります。でも、その後悔こそが財産です。「自分で選んで、後悔して、そこから学ぶ」。この一連の経験が、次の選択の質を上げていきます。後悔させないように先回りするのは、この学びを奪うことになります。
最後に、願っていること
ここまで「成功」という言葉を使ってきましたが、正直に言うと、私が子どもたちに一番願っているのは、もっとシンプルなことです。
自分らしさとは何かを問いながら、自分らしく生きてくれること。それだけです。
プロになるかどうかも、サッカーを続けるかどうかも、その先の話です。自分で自分の人生を歩み、自分らしくいられるなら、それがその子にとっての成功なのだと思っています。
まとめ
成功する子の共通点は、努力や才能や技術ではなく、「自分で自分の人生を歩んでいること」だと、私は考えています。
サッカーで飯を食う、楽しんで続ける、辞める。どの道でもいい。自分で選び、自分で決めて、後悔しても自分で責任を持って生きていく。その姿勢がある子は、サッカーの結果がどうであれ、人生で成功していきます。
プロになることだけが成功ではありません。我が子が自分の足で人生を歩んでいけるように、選ばせ、決めさせ、その選択を尊重してあげてください。それが、本当の意味での成功へと、子どもを導いていきます。
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