試合後の車の中、帰り道。子どもにどんな言葉をかければいいか、迷う瞬間があります。
一般的に「言ってはいけない言葉」がいくつか挙げられますが、25年以上の指導と子育ての経験から感じているのは、言葉そのものより大切なことがあるということです。
一般的に避けたいと言われる言葉
まず、よく言われるNGワードを整理します。
「なんであんなミスしたの?」
問い詰める言葉は、子どもを萎縮させます。すでに本人が一番悔しい思いをしています。
「もっと頑張らないと」
漠然とした激励は、具体性がなく、プレッシャーだけを残すことがあります。
「○○くんはできてたのに」
他の子との比較は、自信を失わせる代表的な言葉です。
「だから言ったでしょ」
事前に伝えていたことができなかった時に出やすい言葉ですが、追い打ちにしかなりません。
沈黙のまま不機嫌な態度を見せる
言葉を発しなくても、表情や態度で不満が伝わることがあります。これも避けたい行動です。
私が大切にしているのは「言葉」より「スタンス」
ここからは、私自身の考え方です。
試合後、どんな言葉をかけるかより、その時の子どもの状態を見極めることの方がはるかに大切だと思っています。
本人に振り返りをする気持ちや余裕があると感じた時は、客観的にどうだったか、何が良かったかを話します。一緒に試合を振り返る時間にします。
逆に、負けを消化しきれていなかったり、話したくなさそうな様子が見える時は、無理に話しません。あえて何も聞かない、別の話題にする。それも一つの大切な関わり方です。
つまり、「言ってはいけない言葉のリスト」を覚えるより、目の前の子どもの状態を見て、話すか話さないかを判断するスタンスの方が重要だと思っています。
大事なのは勝ち負けではなく成長ポイント
もう一つ、意識していることがあります。
試合後の会話で軸にするのは、勝ち負けではなく成長ポイントです。
勝った負けたという結果より、「今日はどこが成長したか」「次に向けて何が見えたか」に焦点を当てる。この軸さえぶれなければ、子どもは前向きに試合を捉えられるようになっていきます。
逆に勝ち負けばかりに焦点を当てた会話を続けると、結果が出ない日に自信を失いやすくなります。
息子の変化
この関わり方を続けてきて、最近変化を感じています。
息子は高学年になった今、自分からフィードバックをもらいに来るようになりました。
「今日のプレー、どうだった?」と自分から聞いてくる。これは、振り返りの会話が「責められる時間」ではなく「成長を確認する時間」だと、本人の中で位置づけられているからだと思っています。
もし試合後にいつも結果を責められていたら、自分から聞きに来ることはなかったはずです。
親が見極めるべきポイント
試合後、子どもの様子を見て、こんな点を確認してみてください。
表情と口数
普段より口数が少ない、表情が硬い場合は、まだ消化できていないサインです。
自分から話し始めるかどうか
子どもの方から試合の話を始めたら、振り返る準備ができている証拠です。
質問に対する反応
「今日どうだった?」と聞いて、はっきり答えが返ってくるか、曖昧な返事をするか。後者の場合は、まだ話す段階ではないかもしれません。
まとめ
試合後に言ってはいけない言葉として、問い詰める言葉、比較する言葉、漠然とした激励などがよく挙げられます。それらを避けることは大切です。
ただ、私が一番大切にしているのは、言葉のリストより、その時の子どもの状態を見極めるスタンスです。話せる余裕があるかどうかを見て、話すか話さないかを判断する。そして話す時は、勝ち負けではなく成長ポイントを軸にする。
その積み重ねの結果、息子は高学年になった今、自分からフィードバックを求めてくるようになりました。試合後の時間が、責められる時間ではなく、成長を確認する時間になっているからだと思っています。
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