先日、息子が参加しているトレセン活動で宿泊を伴う大会がありました。
2年間の活動の中で唯一の宿泊遠征です。
今年度からスタッフが変わり、以前より選手一人ひとりを大切に見てくれる雰囲気になりました。そのおかげもあってか、息子自身も大きく成長しているように感じています。
ただ、現実として息子はトーナメント後半や負けられない試合で起用された経験がほとんどありません。
そして今回の大会では、出場してわずか2分で交代という出来事がありました。
普通なら親として落ち込んでもおかしくない場面です。
しかし、その瞬間の私はなぜか少し笑ってしまいました。
今回は、その理由についてお話ししたいと思います。
トレセンは「全員を出す」ことが難しい環境
まず前提として、トレセン活動は街クラブの試合とは事情が異なります。
今回の大会も、休みの選手がいなければ3チーム編成ができるほど多くの選手が集まっていました。
限られた試合時間の中で、
- 全員に出場機会を与える
- チームとして結果も求める
- 選手の成長も考える
これらを同時に実現する必要があります。
正直なところ、スタッフの立場になれば非常に難しい仕事です。
実際、今年度のスタッフはできる限り全員にチャンスを与えようとしている印象があります。
だからこそ、私は「なぜ2分で交代だったのか」という結果だけを見てスタッフを批判する気持ちにはなりませんでした。
2分で交代した事実より大切なこと
もちろん、本人は悔しかったと思います。
「もっとやりたかった」
「何がダメだったんだろう」
そんな気持ちになったはずです。
しかし私は、その感情こそが大切だと思っています。
なぜなら、成長は満足からではなく疑問から始まることが多いからです。
もし何も感じなければ、
- なぜ交代したのか
- 何が足りなかったのか
- 何を改善すればいいのか
を考える機会すら生まれません。
一方で悔しさを感じれば、
「理由を知りたい」
「次は認められたい」
という気持ちが自然と生まれます。
これは選手にとって非常に価値のある状態だと思います。
私が思わずにやけてしまった理由
親として失格かもしれませんが、私は少しにやけてしまいました。
もちろん、息子が交代したことがうれしかったわけではありません。
うれしかったのは、その状況が成長の入り口に見えたからです。
思考力が生きている選手なら、
アンテナが一気に立ちます。
例えば、
「自分と代わった選手は何が違ったのか」
「コーチは何を見ていたのか」
「自分はどんなプレーをしたのか」
そんなことを考え始めます。
この状態は、言われて学ぶよりも強い学習が起きることがあります。
自分で答えを探そうとするからです。
私は息子がどんな結論を出すのか楽しみになりました。
だから、少しだけ笑ってしまったのです。
保護者がやってはいけない対応
こうした場面で、ついやってしまいがちなことがあります。
コーチの批判をする
「意味がわからない」
「見る目がない」
「ひどい指導者だ」
そう言いたくなる気持ちは理解できます。
しかし、その言葉は子どもの思考を止めてしまうことがあります。
なぜなら、
「自分が悪かったわけじゃない」
で思考が終わってしまうからです。
もちろん理不尽なケースもあります。
ただ、まずは子ども自身が考える機会を奪わないことが大切です。
すぐに慰めすぎる
「気にしなくていいよ」
「運が悪かったね」
という言葉も注意が必要です。
優しさではありますが、悔しさを感じる権利まで消してしまうことがあります。
悔しい経験は決して悪いものではありません。
まずはその感情を受け止めることが大切です。
親が答えを決めてしまう
「走れてなかったからだよ」
「守備が悪かったんだよ」
と親が結論を出す必要もありません。
まずは、
「どう思った?」
「何が違ったと思う?」
と問いかける方が成長につながることが多いです。
悔しい経験は将来の武器になる
ジュニア年代では、
- レギュラーを外れる
- セレクションに落ちる
- 試合に出られない
- 早い時間で交代する
こうした経験は珍しくありません。
むしろ競争のある環境では避けられないことです。
大切なのは、その出来事そのものではなく受け止め方です。
悔しい経験をした選手は、
- 自分を見つめる力
- 課題を探す力
- 乗り越える力
を身につける可能性があります。
もちろん全員がそうなるわけではありません。
だからこそ周囲の大人の関わり方が重要になります。
結果を責めるのではなく、考えるきっかけを与える。
それが保護者や指導者にできることではないでしょうか。
まとめ
トレセンの大会で、息子は出場からわずか2分で交代しました。
親として見れば悔しい出来事です。
本人も理由を知りたかったでしょうし、納得できない部分もあったかもしれません。
しかし私は、その経験が成長の種になると感じました。
なぜ交代したのか。
自分に何が足りなかったのか。
代わった選手との違いは何だったのか。
そうした疑問を持ち始めた瞬間、選手は成長への第一歩を踏み出します。
ジュニアサッカーでは結果だけを見ると苦しくなることがあります。
ですが、長い目で見れば「悔しかった経験」が後になって大きな財産になることも少なくありません。
今回の2分間が、息子にとってそんな経験になればいいなと思っています。
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