子どもが一生懸命練習しているのに試合に出られない。
そんな状況が続くと、「何が足りないのだろう」「コーチは何を基準に選んでいるのだろう」と悩む保護者は少なくありません。
実際、私自身もジュニアサッカーを通じて、「あの子より上手そうなのに出ていない」「なぜこの選手が選ばれるのだろう」と感じたことがあります。
しかし、指導者の立場やチーム作りの考え方を知ると、選手選考には技術以外にも多くの要素が関係していることが見えてきます。
この記事では、コーチが選手を選ぶときに見ているポイントや、チームによって評価基準が異なる理由についてわかりやすく解説します。
コーチは「上手い選手」だけを選んでいるわけではない
まず知っておきたいのは、コーチは単純に技術が高い順に選手を選んでいるわけではないということです。
もちろん、
- ドリブルが上手い
- パスが正確
- シュートが打てる
といった技術は重要です。
しかし試合では8人が協力してプレーします。
そのためコーチは、
- チームのバランス
- 戦術への理解
- 仲間との連携
なども含めて総合的に判断しています。
例えばドリブルは得意でも守備をしない選手と、派手さはないけれど守備や声掛けをしっかり行う選手がいた場合、後者が選ばれることも珍しくありません。
保護者から見ると「なぜ?」と思う場面でも、コーチには別の視点があるのです。
コーチが試合で特に見ているポイント
指示を理解して実行できるか
多くの指導者が重視するのが戦術理解です。
例えば、
- サイドを使って攻撃する
- 前からプレッシャーをかける
- 守備時は素早く戻る
といったチームの約束事があります。
どれだけ技術があっても、チームの狙いと違うプレーを繰り返してしまうと起用されにくくなります。
試合は個人技を披露する場ではなく、チームで勝利を目指す場だからです。
ボールを持っていない時の動き
保護者が見落としやすいのがオフザボールの動きです。
ボールを持っている時間は試合全体の中ではわずかです。
コーチは、
- 味方を助ける動き
- スペースを作る動き
- 守備への切り替え
などをよく見ています。
目立たなくても、チームのために動ける選手は高く評価される傾向があります。
試合中の姿勢
技術より先に評価されることもあるのが姿勢です。
- 全力で走る
- 声を出す
- 最後まで諦めない
こうした姿勢はチーム全体に影響を与えます。
特に育成年代では、将来性を見るために姿勢を重視する指導者も少なくありません。
ちなみに、ぽこちパパのサッカー仲間で10歳から見ている子がいたのですが、姿勢のせいで伸び悩んでしまいました。
実はコーチによって評価基準は大きく違う
ここが保護者が最も知っておきたいポイントです。
チーム作りに絶対の正解はありません。
同じ選手でも、
あるチームではレギュラー。
別のチームでは控え。
そんなことは普通に起こります。
なぜなら指導者によって理想のサッカーが違うからです。
例えば、
- 攻撃的なサッカーを目指すコーチ
- 守備を重視するコーチ
- 勝利を優先するコーチ
- 育成を優先するコーチ
では求める選手像も変わります。
私自身も複数のチームを見てきましたが、「この選手が出られないの?」と思うこともあれば、「このチームではすごく評価されるんだな」と感じることもありました。
つまり、試合に出られないからといって、その選手の価値が低いとは限らないのです。
例えば、かつて日本代表の監督をつとめたイビチャ・オシム氏は
「水を運ぶ人」という言葉で、献身的に走り回る選手を重宝しました。他にも、「汗かき役」「黒子」「潤滑油」など、海外でも「クラッシャー」「ハブ」「チームの労働者」なんて言い方もありますね。
コーチの数だけ考え方があると知っておくといいかもしれません。
保護者が知っておきたい「選ばれない理由」の考え方
試合に出られないと、
「技術が足りない」
「才能がない」
と考えがちです。
しかし実際には、
- チーム事情
- ポジション事情
- 学年構成
- 戦術との相性
などが関係している場合もあります。
例えば同じポジションに実力の近い選手が複数いる場合、出場時間が限られることもあります。
また、相手チームとの相性を考えて選考するケースもあります。
保護者として大切なのは、結果だけを見て判断しないことです。
「なぜ出られなかったのか」を冷静に考えることで、次の成長につながるヒントが見えてきます。
試合に出るために家庭でできること
サッカーを一緒に見る
試合観戦は戦術理解を深める良い機会です。
プロの試合だけでなく、
- 日本代表戦
- Jリーグ
- 高校サッカー
なども十分参考になります。
「今の選手はなぜそこに動いたのかな?」
そんな会話をするだけでも視野が広がります。
結果より行動を褒める
試合に出られない時ほど、
- 努力したこと
- 挑戦したこと
- 続けていること
を認めてあげることが大切です。
出場時間はコーチが決めます。
しかし努力するかどうかは本人が決められます。
コーチの考えを理解しようとする
指導方針を理解すると、選考理由も見えやすくなります。
もちろん全てに納得できるとは限りません。
それでも「このチームはこういう考え方なんだな」と理解するだけで、必要以上に悩まずに済むことがあります。
まとめ
コーチが選手を選ぶ基準は、技術だけではありません。
- チーム戦術への理解
- オフザボールの動き
- 試合中の姿勢
- チームバランス
- 指導者の考え方
など、多くの要素を総合的に見ています。
そして何より大切なのは、チーム作りに絶対の正解はないということです。
あるコーチに評価されなかったとしても、それが選手としての価値を決めるわけではありません。
試合に出られるかどうかだけに目を向けるのではなく、今どんな力を伸ばしているのか。
その視点で子どもの成長を見守ることが、長いサッカー人生では大きな支えになるはずです。
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